初心者向け

n8nの商用利用は?

n8n を仕事で使っていいのか。自社の業務に使う、お客様のために作って料金をもらう、お客様に使わせるサービスにする、ワークフローを売る、の4つを、公式のライセンスの原文と FAQ で整理しました。決め手は、動かす場所ではなく、ワークフローを作ったり直したりするのが誰か、です。FAQ に書かれていないことも、はっきり分けています。

動作確認: — Sustainable Use License 1.0 / 公式のライセンス FAQ(2026年10月5日に確認)

「n8n は無料で使えるけれど、仕事で使っていいのか」。会社の業務に入れる前や、お客様の自動化を引き受ける前に、気になる点だと思います。

この記事は、n8n の公式のライセンスの原文と、公式のライセンス FAQ を読んで、できること・できないことを整理したものです。

先に結論を書きます。

公式のライセンスの原文と FAQ は、次のように書いています。

  • 自社の業務に使うことは、原文が認めています。会社や仕事の自動化に、無料で使えます
  • お客様のために自動化を作り、作成・設定・保守の料金をもらうことは、FAQ が「できること」として挙げています(お客様が、それを作ったり直したりできない形で)
  • n8n を動かして、お客様にワークフローを作らせるサービスは、FAQ が「できないこと」として挙げています
  • 決め手は、動かす場所(自分のパソコン、VPS、会社のサーバー)ではなく、ワークフローを作ったり直したりするのが誰かです

この記事は、法律の判断ではなく、筆者の読み方です。実際に料金をもらう仕事にするときは、自分のやり方を具体的に書いて、公式に確かめてください(問い合わせ先は後で書きます)。

ワークフローを作ったり、直したりするのは、誰?公式のライセンス FAQ の考え方自分と、自社の人だけお客様や外部の人もCommunity(無料)で使える・自社の業務に使う・お客様のために作り、作成・設定・保守の料金をもらう(お客様は作れない・直せない)・裏側で動かして、自分のサービスに使うユーザーが引き金は引けるが、作る人は自分ライセンスが必要になる・n8n を動かして、お客様にワークフローを作らせるサービス・n8n を改造して、自分の製品にする・ブランドを外して、そのまま売る迷ったら、公式に問い合わせる(license@n8n.io)。この図は筆者の読み方で、法律の判断ではない
決め手は、動かす場所ではなく、「ワークフローを作る・直す人が誰か」と「n8n が売り物の価値の大半か」。

n8n のライセンスは、2種類ある

n8n のソースコードは、次の2つのライセンスで公開されています。

ライセンス 対象 費用
Sustainable Use License(バージョン1.0) 通常の n8n(Community Edition) 無料
n8n Enterprise License ファイル名に .ee. が付くもの、フォルダ名に .ee が付くもの(有料の機能) 有料

出典は、n8n の公開リポジトリのライセンスのファイルです。

つまり、無料の Community Edition で使えるのは、有料の機能(.ee のもの)を除いた部分です。たとえば、シングルサインオンなどの有料の機能を使いたいときは、別に契約が要ります。

ライセンスの原文は、2文でできている

ライセンスの核心は、次の2文です。

You may use or modify the software only for your own internal business purposes or for non-commercial or personal use. You may distribute the software or provide it to others only if you do so free of charge for non-commercial purposes.

筆者の訳です(正式な訳ではありません)。

ソフトウェアを使ったり改造したりできるのは、自分自身の社内の業務のため、または非商用・個人の利用のために限る。ソフトウェアを配布したり他の人に提供したりできるのは、非商用の目的で、無料で行う場合だけ。

「社内の業務のため(internal business purposes)」に使うのは、商用であっても認められる、という意味です。n8n そのものを他人に配ったり、売ったりすることは、無料・非商用でない限り認められません。

できること、できないこと(公式の FAQ)

公式のライセンス FAQは、できることを次のように挙げています。

  • 「Use n8n community version to help run your business」(事業を回すために使う)
  • 「Build automations for your clients on your instance, as long as your clients do not have the possibility to create or edit them」(自分の n8n で、お客様のために自動化を作る。お客様が、作ったり編集したりできない限り)
  • 「Charge your customers for workflow creation, setup, and maintenance services」(ワークフローの作成・設定・保守の料金を、お客様からもらう)
  • 「Charge your customers for training and consultancy services」(研修や相談の料金をもらう)
  • 「Use n8n behind the scenes in your own product, where users can use and trigger the automations you built」(自分のサービスの裏側で動かす。ユーザーは、作った自動化を使ったり、引き金を引いたりできる)

できないことは、次のとおりです。

  • 「Host n8n as a service and allow your clients to build workflows」(n8n をサービスとして動かし、お客様にワークフローを作らせる)
  • 「Allow external end users to build or configure their own workflows through your product」(自分の製品を通して、外部のユーザーに、自分でワークフローを作らせたり設定させたりする)
  • 「Fork n8n’s code to launch your own automation product」(n8n のコードを複製して、自分の自動化製品として出す)
  • 「White-label n8n by removing our branding and offering n8n as is」(n8n のブランドを外して、そのまま提供する)

FAQ は、全体の考え方を、次のように書いています。

If workflows are only created or modified by you or people in your organization, you can use n8n under the Community license for free.

ワークフローを作ったり変えたりするのが、自分と自分の組織の人だけなら、Community ライセンスで無料で使える。

図の「誰がワークフローを作る・直すか」は、この文からまとめました。

例で見る

FAQ には、具体的な例も載っています。筆者が読み取れた範囲で、整理します。

例 公式の判断
プロジェクト管理の SaaS が、問い合わせの優先度付けに、裏側で n8n を使う 認められる。n8n は、表に出ない処理の部品だから
会社が持つサーバーで n8n を動かし、自社のウェブサイトのマーケティングの自動化に使う 認められる。運営者自身の業務を支えているから
フリーランス向けの SaaS に、ユーザーが自分で自動化を作る機能として、n8n を埋め込む 認められない
研修の会社が、有料の講座で、実演のために n8n を動かす 認められる。売っているのは研修で、n8n ではないから
フリーランスのコンサルが、1台の n8n で、お客様のために作る 認められる

FAQ の見出しには、ほかに「n8n as a backend engine in your own product」「When product value derives from n8n」「Consulting and agency use」などがあります。

「When product value derives from n8n(製品の価値が n8n から生まれるとき)」という見出しから、売っているものの価値の大半が、n8n の機能から生まれているかも、もう1つの目安になると読めます。この節の本文は、筆者は全文を読めていません。

例ごとの判断の全文は、公式のページで確かめてください。

筆者の場合に当てはめると

このサイトで、実際にやっていること、やるかもしれないことを、当てはめてみます。

やること 読み方 根拠
自分の自動化を、自分で動かす(検証、記事づくり) 認められる 自分の内部の利用・非商用の利用
作ったワークフローの JSON を、無料で配る FAQ に、そのままの記述は見つからなかった。 ただ、n8n 自身も、公式のテンプレートで、利用者が作ったワークフローを無料で配っている —
ワークフローを有料で売る(運用の記録つきなど) FAQ には、書かれていない。 コミュニティには、「売れる」という利用者の書き込みがあるが、n8n の運営の回答ではない(1件を読んだだけ)。売る前に、公式に確かめる —
お客様のために自動化を作り、料金をもらう(導入支援) FAQ が「できること」として挙げている。 お客様が、自分で作ったり直したりできない形が条件。実際の契約の形で当てはまるかは、公式に確かめる FAQ の「Charge your customers for workflow creation, setup, and maintenance services」
お客様の n8n に、納品する(お客様のサーバーで動く) 認められるが、グレーな場合もあると読める。お客様が自分の n8n を動かす文書処理ツールの例が、「認められるが、グレーかもしれない」とされている FAQ の例(お客様が動かす形)

動かす場所で、条件は変わらない

VPS や、会社のサーバーで動かすと、ライセンスが変わるのか。FAQ の例を見る限り、変わりません(会社が持つサーバーで動かす例が、認められています)。

条件を決めているのは、動かす場所ではなく、誰が、何のために使うかです(FAQ の例からの、筆者の読み取りです)。

  • 自分のパソコンで、自社の業務に使う:原文の「社内の業務のため」に当たる
  • VPS で、自社の業務に使う:同じく、「社内の業務のため」に当たる
  • VPS で動かして、お客様に自由にワークフローを作らせる:FAQ が「できないこと」として挙げている形

VPS で動かす手順は、ConoHa VPSにn8nを入れるに書いています。

ライセンスが必要になるとき

お客様や外部の人が、n8n の画面にログインして、自分でワークフローを作るサービスにしたいときは、別のライセンスが必要です。

筆者が調べた範囲では、第三者の記事や、コミュニティの書き込みに、「年に5万ドルから」と書かれたものがありました。ただし、公式の価格は、筆者は確認していません。 必要になりそうなら、公式に問い合わせてください。

迷ったときは、公式に聞く

FAQ には、はっきりしないときの連絡先が書かれています。

自分のやり方を、具体的に書いて送るのが、確実です。

確認していないこと

  • この記事は、法律の判断ではありません。 筆者の読み方です。実際に事業にするときは、公式に確かめるか、専門家に相談してください
  • 公式の FAQ の例の一部は、判断が文面から読み取りにくいものがありました。例の全文は、公式のページで確かめてください
  • ワークフローの JSON を売ってよいかは、公式の記述を見つけられていません
  • n8n Cloud の利用規約は読んでいません
  • ライセンスは、更新されることがあります。この記事は、2026年10月5日に確認した内容です
  • 公式に問い合わせたことは、まだありません

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